U12公認大会を焦らない選択肢

小学生期におけるテニス選手は、楽しいテニスから腕を上げ、選手クラスに移行し、(特に関東首都圏は)中学受験との選択に悩みつつ、U12の選抜、全日本、全小を目指して公認大会を駆け抜けます。

しかし、小学生期でこれら3大大会を終え、周囲を見渡すと、お友達の誰かしらはラケットを置いてしまって去ってしまうことに遅れて気づきます。小学生のテニスは楽しいものであるべきで、最初はそうだったはずですが、上へ上がればあがるほど、それが難しくなり、様々なネガティブな話が急増します。

ジュニアテニス(小学生~中学生初期)の壁 | テニジュ

どのスポーツでも勝ち負けはありますが、テニスにおいては1対1で勝敗がはっきりする上に、上へ上がれば上がるほど子供にストレスがかかります。親の期待、コーチの期待、更にはスクールで一番になると、スクールの期待まで背負い、子供は頑張ります。いつのまにか本気の勝負となった最後の大会でもプレーヤーは子供ですから、セルフジャッジという長年解決できないトラブルが頻発します。これを横から見ていると、本当に辛い。

ジュニアテニスのイモラー問題対策:令和編 | テニジュ

最後の試合の場で少しでも有利な場を作るため(シード確保)、U12、4Cで優勝を争うラインまでは、非効率な毎週の長距離移動が続きます。厳密にはU12上位は早い段階でU14を主戦場とするため、このラインでも関東は容易ではありません。

このような環境の中、ここからは経験に基づく自説になりますが、小学生に限定する限り、楽しみつつ強くなるにあたり公認大会への参加(特にイエロー初期)は必ずしも必須ではないかなと感じています。

と申しますのは、スポ人やJOPで上位になると次は公認だ!となりますが、ここが大きな分岐点。
大げさに言うと、今後の進路にも影響しかねません。

関東ジュニアの上位層を見て頂くとわかりますが、個人差はあれど、少なくて20、多ければ40試合程度の大会に参加しています。平均30とすると、月に2回余り参加していることとなりますが、これらのうち、一日完結の大会は少数で、複数回会場に来る必要があります。

上記駆け抜けた選手はご存じの通り、体感的には毎週のように試合に追われます。
往復でざっと平均2~3時間かかるとして、移動時間だけで月に10時間。夕方渋滞に巻き込まれると、一日がほぼ終わります。試合会場に着いたら雨で中止・また明日、とか、対戦相手が来なくてまた明日、など経験したことがある方も多いでしょう。
このように頻繁な長距離の移動や待ち時間は、費用のみならず多くの時間を奪います。

伝統的に参加者に対してこのあたりのケアが薄く、これは当然の登竜門と認識されています。
しかし、最近の若年世代で重視されているタイパの思考とは逆行した日常です。
テニスで結果が伴わないと、親子で心身疲弊してしまうことも多いわけです。

そして多くの子は、最後の試合で笑って追われるわけではありません。都県予選で終わって、親に誘導されてテニスを続けた子も自我が芽生え、何人かはきっぱりやめると主張する構図になります。

このHPでも紹介していますが、(関東ジュニア)ポイントには明らかに戦略があり、一回戦負けでも上のカテゴリに無理して出場したり、実力以外の課金と労力でなんとなかるシステム上の欠陥があります。

令和の関東ジュニアポイント戦略:基本から最新の現状まで | テニジュ

このように、公認大会が絡んでから生活スタイルも更に変わります。

しかし、よくよく考えると、選手クラスに入って、毎週末のように公認に追われなくとも、テニスの練習環境は等しく得ることができます。自分のペースで練習マッチを組み込んで強者とも触れつつ、スポ人やJOPの試合で無双するだけでも、子供は十分楽しいはず。井の中の蛙のように感じるかもしれませんが、これが本人の自信に繋がり、心身の安定・モチベーションに繋がります。

周囲が公認の往復で行き来している間、練習したり、学習したり、生活の基盤を維持して過ごすこともできます。
これがやはり大きいでしょう。練習マッチですから、本気で揉める・傷つくリスクも激減し、家族間の交流も生まれます。

更に言えば、本当に強くなれば、関東ジュニアでは上位5試合の平均ポイントが反映されるので、後発でも上位に急進する可能性が残ります。可能性を感じたら、遅れて公認に参戦しても良いでしょう。もしここで相対的に力を発揮できたのであれば、強くなったのは非効率な公認を捨てて、効率的に意欲的に効果的な練習に取り組んだからかもしれません。

昔はジュニアの数が多く、本戦のダイレクトエントリーのために課金が必要と揶揄されましたが、最近は男女とも人数が減ってしまい、垣根が下がりました。初期の課金はあまり気にしなくてよくなりつつあるのが、令和の特徴です。

以上、本日は経験上の仮説ですが、ご家庭のペース・お子さんの気持ちを大事に、長くテニスを楽しんでほしいと思います。

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