ジュニアテニスのイモ掘り問題対策:令和編

本日はテニスで長々議論されているジュニアのイモる問題、少し辛口。
イモとはお芋を掘るというと意味ではありません。

これはテニス業界でいう俗語の一つで、意味は下記の通り

イモる・・・相手の打ったボールが「イン」であるのに「アウト」と宣告して自分のポイントとする不正行為
同義語は「イモを掘る」。過去形は「イモった」。名詞は「イモジャッジ」、イモる主体を「イモラー」。イモの対義語は「フェアプレー」。

この論点は今まで多くの方に議論されてきました。
令和真っただ中、小学生時代のジュニアを見続けてきたので、あるべき対策をお話ししたいと思います。

ジュニアテニスでは、ほとんどの大会がセルフジャッジで行われます。
本来、セルフジャッジの指針は、ラインに少しでもかすっていればインというもので厳格です。しかし実際のゲームでは、線上でもアウトと宣告したり、明らかに入っているのにアウトと宣告されることも往々としてあります。

体感的には、ジュニア選手の数%程度(控えめ)が、故意かどうかは別にして、疑いを招くジャッジをしています。

これに対して、やられた方は抗議して、落ちた場所はどこですか?とか主張しますが、ビデオを撮っているわけでもなので、大抵は主張は覆りません。クレーは後が残るとも言いますが、実際はそうそうくっきり残りませんので、落ちた場所を正しく言わなければそれまでです。
また、公式にはこの相手側の主張は原則尊重すべきとされ、しつこく食い下がるのは良くないとされています。

ただ、多くの試合では周囲で保護者や友人が見ています。
このギャラリーが複数人いて、同じ感想を持てば、それがその子のイメージとなり、イモラーとして、ジュニア間に噂に繋がってしまうこともあります。

このイモラー、やられた方は相当モヤモヤするのは確かです。多くの場合で何も言わないのは、ただ単純に、「よくできた普通の大人だから」に他ならないでしょう。甲子園の高校野球でも誤審がクローズアップされますが、こちらはそもそも審判がいない。そりゃトラブルになります。

本当に多くの問題が毎日頻発していて、ジュニアテニスの構造的問題とも言えます。
大げさに言えば、これがジュニアテニスの大きな癌かと。

明らかに入ったのに入ってないと言われ、それでリズムを崩すこともあります。
テニスをされている方ならわかると思いますが、この1回か2回の不正が勝敗にも実に大きな影響を及ぼします。

実際奥深い話でもあり、相手に不正にイモジャッジを主張するイモラーもいます。
イモ使いの多くははイモを投げてきます。
自分が微妙なジャッジを繰り返す(疑わしきはアウトとする)割に、自分は人のジャッジに文句をつける。
よく見る言いがかりの付け方は、アウトを宣告された場合に、とりあえず「えっ」とかいう子。男子に多いかな。
このような文句を言うことで相手のペースを乱すことが目的であることも。

記憶に残っているのは、よくよく知っているお友達(100%正しいとは言わないが、クリーンなジャッジをする子)のアウトのジャッジに対して、遠くから入ってますよね?の主張。ここまではよくある光景ですが、更に審判を呼んで、見ていてください、と主張する子。
これ以上は書きませんが、ここで酷い言葉を口にして、自分が正しいことを前提に相手の不正を決めつけている。

これを勧めるコーチもいると聞きますが、それは自分が明らかに正しい時の、やむを得ない自己防衛の話。
そうでなければ嫌がらせ、誹謗中傷とも解釈しうる。私は実際に横で見ていたので、非常に残念な気持ちになりました。

ではどうしたら良いか?
私はこのような相手と直面したとき、3つに分けられると考えています。

一つは、勘違いかもしれない場合。
一つは、不正行為が疑われるが、重要性が低い試合の場合
もう一つは、不正行為が疑われ、重要な局面で譲れない場合

です。

このような行為が、勘違いかもしれない、あとは重要な局面でもない場合は、テニス協会のセルフジャッジの制度趣旨に則り、相手の意思を尊重するのが無難です。特に親が介入するのはいかなる場合でも本当にご法度。

将来、その子と仲良くなる可能性すら奪います。試合で顔を合わせる度、バチバチしてもしょうがないです。
相手の子か、自分の子のどちらかが傷つきます。
目安は、1週間後忘れているような局面であれば、とりあえず笑ってスルー。
レッドボールやオレンジボールなどは親がわきまえているケースが多いですが、グリーンボールから徐々に出てきます。小さな大会で親が真顔で怒ってきたら、その後数年に渡りとても恥ずかしくなりますから、そのあたりを考えてぐっとこらえてください。

重要な局面でイモジャッジを受け、我慢できない場合は、親子で練習の方に力を入れて、強くなって差をつけてやりましょう。昔から言われることとして、不正行為ばかりする子は、アンパイヤがつくと弱くなり、全日本まで残れません。実際、心当たりある子は悉く姿を消しました。やはりこの経験則はある程度正しい。

強い子は強いのでは?と思われるかもしれませんが、強い子はそんな事をしなくても強い、または途中でコーチから指導が入り、他からも認められるプレーヤーに成長していくことを自覚するのだろうな、と推察します。

一言で言うと、やや言葉が悪いですが、イモラーはいずれ消えると思えば気が楽になります。

あともう一点、この芋ほり、という言葉自体も良くないのですが、事実であっても極力お友達に、特定の名前を挙げて人の悪口は言わないようにしましょう。この手の話は非常に早く回ります。それが正しいと思って話した一対一の話が、真実の話のように歪曲されて広がっていきます。これはいじめや誹謗中傷と同じ構図です。

では根本的な対応策はないのか?

一点だけ自然な予防策があります。それがお友達のネットワーク。
周囲にお友達が増えてくると、お互いに試合を見たり、見られたり。
ふんわりと応援してくれます。

この際、子供たちは正直で、この不正行為について敏感です。
つまり、アンパイヤがいなくても、彼らが自然と監視してくれます。

仮に故意で不正ばかり行う相手であれば、これが抑止効果にもなりえます。
終わった後に、入ってたよね~という話によくなりますが、そう言ってくれることで気が楽になることもあります。

外部試合に出るようになったらお友達を作ろう | テニジュ

この評価を広く認知されると、その子はもう最悪です。
噂が広まり、自分の知らない所でイモ認定される、、それは良くないです。
このため、自分のお子様にそのような傾向が見られたら、子を守るために、小さいうちに指導されることを強くおすすめします。

最後に、親子でクレーマーというケースも稀にあります。
イモラーなどの次元を超えて、親子問わず人に悪態をつくケース。

この場合は、都心部でみる肩ドンの当たり屋と同等とみなし、ただ距離を置きましょう。
このような輩に根を持たれても損です。もう当たらない事を願って。

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