U10世代に朗報です。日本テニス協会が主催する新しい全国大会「Japan U10 Tennis Tournament」が開催されます。
これまでU10世代では、各都道府県でグリーンボール大会が行われていても、それが全国大会にどうつながるのかは少し分かりにくい部分がありました。U12以降になると、都県大会、関東大会、全国大会という流れが見えやすくなりますが、U10は地域や大会によって位置づけに差があり、保護者としてもこの大会はどのくらい重要なのかと判断しづらい場面があったと思います。
Japan U10 Tennis Tournamentは、そうしたU10世代にとって、都道府県代表として全国大会に出場するという新しい目標となりえます。使用球はイエローボールではなくグリーンボールで、発達段階に合った環境の中で、全国レベルの試合経験を積める大会と見ることができます。日本テニス協会の公式サイトでも、Japan U10 Tennis Tournamentは「都道府県代表個人戦」として掲載されています。これは全日本ジュニアの代替大会として開催されている地域代表戦とセットで考えるとわかりやすいです。
地域代表戦はもともと、2024年夏に予定していた全日本ジュニアのU10が「時期尚早」として見送られ、その代替大会として開催されたものです。このため、個人からチーム戦に変わった経緯があり、個人戦は開催されていませんでした。今回、このピースを埋める大会として、非常に大きな意義があります。
地域代表戦についてはこちらもどうぞ。2024年からの歩みを詳しく書いています。
(2026年)関東ジュニアU10と地域代表選(全日本ジュニアの代替) | テニジュ
Japan U10 Tennis Tournamentの概要
Japan U10 Tennis Tournamentは、10歳以下の選手を対象にしたグリーンボールの全国大会です。大会形式は個人戦で、各都道府県の予選や推薦を経て選ばれた選手が全国大会に出場します。
概要を整理すると、次のようになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会名 | Japan U10 Tennis Tournament |
| 主催 | 日本テニス協会 |
| 対象 | 10歳以下のジュニア選手 |
| 使用球 | グリーンボール |
| 種目 | 男女シングルス |
| 大会形式 | 個人戦 |
| 代表単位 | 都道府県代表 |
| 全国大会日程 | 2026年11月13日(金)〜15日(日) ※12日に開会式・練習日 |
| 全国大会会場 | ひなたTENNIS PARK MIYAZAKI |
| 大会の位置づけ | U10グリーンボール世代の都道府県代表個人戦 |
この大会の大きな特徴は、U10世代にグリーンボールのまま全国大会を目指せるルートが明確にできたことです。
早くからイエローボールに移ることだけが目標になるのではなく、U10の発達段階に合ったボールで試合経験を重ね、その先に全国大会という目標を持てるようになった点は、とても大きいですね。
グリーンボールは、イエローボールよりもスピードやバウンドが抑えられているため、身体がまだ成長途中の選手でも、ラリー、配球、ポジション取り、試合の組み立てを学びやすい特徴があります。U10の段階では、単に強く打てるかどうかだけでなく、相手を見て考える力や、自分で展開を作る力を育てることも大切です。その意味でも、この大会は「低年齢向けの小さな大会」というより、U10世代に合った形で全国レベルの経験を積むための大会と考えると分かりやすいです。
ひなたTENNIS PARK MIYAZAKI:アクセス・駐車場
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 宮崎県宮崎市大字熊野1443-12(県総合運動公園内) |
| 駅アクセス | JR日南線「運動公園駅」徒歩約3分 |
| 空港アクセス | 宮崎空港から車で約10分 |
| 駐車場 | 約3,300台(県総合運動公園全体で共用) |
ひなたTENNIS PARK MIYAZAKIは、2026年3月にインドア6面・屋外18面、計24面のハードコートが全面供用開始となっています。
県外から遠征する場合でも、宮崎空港から車で約10分、宮崎ICからも車で約10分とアクセスしやすい立地。
公共交通を利用する場合は、JR日南線を使い、宮崎駅から木花駅・運動公園駅方面へ向かうルートが基本になります。運動公園駅から公園南入口までは徒歩約5分とされており、電車移動でも比較的利用しやすい場所です。
車で向かう場合、駐車場はひなた宮崎県総合運動公園全体の駐車場を利用します。テニスコートに近いのは南第1駐車場・南第2駐車場で、公式の駐車場案内でもテニスコートの最寄り駐車場として案内されています。ただし、総合運動公園内には野球場、陸上競技場、武道館など複数の大型施設があり、大会やイベントが重なる日は駐車場全体が混雑する場合があります。実際に公式サイトでも月ごとの駐車場混雑予想が掲載されているため、試合や合宿で訪れる際は、出発前に最新の混雑情報を確認しておくと安心です。
このように、ひなたTENNIS PARK MIYAZAKIは、空港・高速道路・JRのいずれからもアクセスしやすく、県外遠征や合宿にも向いた立地といえます。一方で、大会開催日や週末は公園全体の利用者が増えるため、駐車場は十分あるから必ず安心と考えるよりも、テニスコートに近い南側駐車場を確認しておくと良いでしょう。
大会の流れは「都県予選・推薦→全国大会」
Japan U10 Tennis Tournamentの流れは、従来の主要ジュニア大会とは少し違います。
多くの家庭がイメージしやすい従来の流れは、「都県ジュニア→関東ジュニア→全国大会」という形です。関東であれば、まず都県大会があり、その上位選手が関東大会に進み、さらに関東大会を勝ち上がった選手が全国大会へ進む、という段階的なルートです。
一方、Japan U10 Tennis Tournamentは、関東ジュニアのような地域大会を挟まず、各都道府県の予選や推薦から直接全国大会につながる仕組みです。神奈川県の選手であれば、神奈川県内の予選や選考を通って、神奈川県代表として全国大会に出場する形になります。流れを整理すると、次のようになります。
| 大会の種類 | 基本的な流れ | 代表の考え方 |
|---|---|---|
| 従来の主要ジュニア大会 | 都県大会→地域大会→全国大会 | 地域大会を勝ち上がった選手が全国へ進む |
| 関東ジュニアU10 | 都県大会→地域大会→地域代表戦 | 2024年から先行して開催、個人全国はなかった |
| Japan U10 Tennis Tournament | 都道府県予選・推薦→全国大会 | 都道府県代表として全国へ進む |
この違いは、かなり重要です。Japan U10 Tennis Tournamentは、全日本ジュニアや全国選抜ジュニアのように「都県→地域→全国」と進む大会ではありません。基本的には「都県→全国」という代表選抜型の大会です。
そのため、各都道府県でどのように代表を決めるのかが大切になります。独立した予選大会を行う県もあれば、既存の県ジュニアU10グリーンボールの結果を参考にして選考する県もあると思われます。
都道府県の大会概要・選抜
神奈川県では、「Japan U10 Tennis Tournament 神奈川県予選大会」として案内が出ています。神奈川県から全国大会へ推薦される人数は、男女各2名です。これは、神奈川県が追加枠のある都道府県に含まれているためで、すべての都道府県が同じ人数というわけではありません。
神奈川県の流れを整理すると、次のようになります。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 県内大会 | 神奈川県ジュニアU10グリーンボールなどの結果が参考になる可能性 |
| 県予選 | Japan U10 Tennis Tournament 神奈川県予選 |
| 代表選考 | 男女各2名を神奈川県から推薦予定 |
| 全国大会 | 神奈川県代表として全国大会に出場 |
神奈川県の選手にとっては、春の神奈川県ジュニアU10グリーンボールの結果と、Japan U10 Tennis Tournament神奈川県予選がつながってくる可能性があります。つまり、県内のU10グリーンボール大会の結果が、全国大会への入口に関係してくるということです。
これまでU10グリーンボール大会は、経験を積むための大会という印象が強かったかもしれません。しかし、Japan U10 Tennis Tournamentができたことで、県内大会の結果が代表選考に関係する可能性が出てきました。今後は、U10世代にとって県内グリーンボール大会の重要度が少し上がっていくかもしれません。
神奈川以外でも、埼玉県は「全国 第1回 Japan U10 Tennis Tournament」の埼玉県推薦選手、男女各2名+補欠若干名を選出する大会と明記しています。また、埼玉の要項では「2026年県ジュニアU10グリーンボールの部」や「第100回関東ジュニア10歳以下グリーンボールの部」の戦績を参考にすると書かれています。
地域代表戦との違い
Japan U10 Tennis Tournamentと混同しやすいのが、U10グリーンボールの地域代表戦です。どちらもU10世代が対象で、グリーンボールを使用し、日本テニス協会が関係する全国規模の大会です。ただし、大会の中身はかなり違います。
Japan U10 Tennis Tournamentは、都道府県代表による個人戦です。一方、全日本U10グリーンボールは、地域代表チーム戦として行われる団体戦です。日本テニス協会の公式サイトでも、Japan U10 Tennis Tournamentは「都道府県代表個人戦」、全日本U10グリーンボールは「地域代表チーム戦」として別に掲載されています。
違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | Japan U10 Tennis Tournament | 全日本U10グリーンボール |
|---|---|---|
| 大会形式 | 個人戦 | 団体戦 |
| 代表単位 | 都道府県代表 | 地域代表チーム |
| 出場ルート | 都道府県予選・推薦→全国大会 | 地域代表チームに選出→全国大会 |
| 試合の考え方 | 個人として全国大会に出場 | チームの一員として全国大会に出場 |
| 大会の特徴 | U10世代の都道府県代表個人戦 | U10世代の地域対抗型チーム戦 |
この違いを簡単に言うと、Japan U10 Tennis Tournamentは「県代表で出る個人戦」、全日本U10グリーンボールは「地域代表チームで出る団体戦」です。同じU10グリーンボールの全国大会でも、代表の単位も、試合形式も、経験できる内容も異なります。
個人戦では、自分の試合結果がそのまま勝ち負けにつながります。一方、団体戦では、チーム全体で勝つことが大切になります。個人の力だけでなく、チームの一員として戦う経験ができる点が地域代表戦の特徴です。どちらが上というよりも、別の性格を持つ大会として理解するのがよいと思います。
全日本ジュニアや全国選抜ジュニアとの違い
Japan U10 Tennis Tournamentは、日本テニス協会主催の全国大会という意味では大きな大会ですが、全日本ジュニアや全国選抜ジュニアと同じ流れの大会ではありません。
全日本ジュニアや全国選抜ジュニアは、基本的に都県大会や地域大会を経て、全国大会へ進む形です。関東であれば、都県大会から関東大会へ進み、そこで全国への出場権を争うイメージです。一方、Japan U10 Tennis Tournamentは、U10世代を対象に、都道府県代表として全国大会に出場する大会です。
違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | 全日本ジュニア・全国選抜ジュニア系 | Japan U10 Tennis Tournament |
|---|---|---|
| 主な対象 | U12以上が中心 | U10 |
| 使用球 | 主にイエローボール | グリーンボール |
| 代表ルート | 都県→地域→全国 | 都道府県→全国 |
| 大会の性格 | 競技実績としての意味合いが強い | 育成・発掘の意味合いも大きい |
| 位置づけ | ジュニア競技大会の本流 | U10世代の新しい全国大会 |
このため、Japan U10 Tennis Tournamentを「全日本ジュニアのU10版」と考えると、少し違うかもしれません。
もちろん、日本テニス協会主催で、全国から代表選手が集まる大会であることを考えると、U10世代にとって注目度はかなり高くなるはずです。ただし、従来の本流大会とはルートも目的も少し違うため、同じものとして見るのではなく、U10世代に新しく設けられた代表大会として理解しておくとよいと思います。
U10グリーンの立ち位置が変わる転機
Japan U10 Tennis Tournamentができたことで、U10世代の目標設定は少し変わっていくかもしれません。これまでは、早くからイエローボールの大会に出ることが一つの目標になりやすい面もありました。しかし、グリーンボールのまま、権威性ある全国大会につながるルートができたことで、発達段階に合った環境で試合経験を積む価値が、より見直される可能性があります。
低年齢の時期は、勝ち負けだけでなく、ラリーを続ける力、相手を見る力、自分で考えて配球する力、試合の中で修正する力がとても大切です。グリーンボールは、そうした力を身につけるために適したボールです。スピードやバウンドが抑えられている分、身体の大きさやパワーだけに頼らず、ラリーの組み立てやポジション取りを学びやすくなります。
何より、手や方への負担が少なく、怪我のリスクが激減する点は大きいと考えます。
通常、全日本ジュニアU12よりU14の方が価値があると、U12の優勝候補がU12をスキップする事例はごくごくわずか(ごくまれにいますが)です。この大会も時間をかけて、そのような位置づけに変わっていくかもしれません。


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