ジュニアテニスの世界では、ラケットのサイズ選びがその後のフォームやプレースタイルを大きく左右します。
23インチ→25インチ→26インチ→27インチ、という流れの中で、25インチは特に重要な中間のステップ。
この時期に「振り抜ける感覚」と「コントロール」を同時に身につけることで、その後の成長期に無理なく移行できます。
25インチは主に小学生低〜中学年(身長120〜135cm前後)が対象です。
ただし、年齢よりも「体格・スイングスピード・打点の安定性」で選ぶのがポイントです。
ここでは2025年時点での最新25インチモデルを中心に、選び方・比較・おすすめをまとめます。
25インチを使う目安
25インチを選ぶ目安は、一般的に身長120〜135cm前後。
選手クラスに入りたての子で25を使う子も多いでしょう。
それより小柄な子は23インチ、大きくなって135cmを超える頃には26インチを検討する段階に入ります。
もう少し具体的に言うと、下記を目安にしてください。
- ラケットを立ててグリップを地面に置き、先端が手首付近にくる → 25インチがちょうど良い
- スイングが軽快で、ラケットの重さに振り負けない → 25インチで安定期
- リーチ不足を感じる/打点が近すぎる → 次は26インチ検討のサイン
この時期はまだ体の成長速度が速く、半年程度でラケットが合わなくなることも珍しくありません。
そのため、高額モデルにこだわらず、自分の力で振り切れるかどうかを最優先で選びましょう。
25インチラケットの特徴とメリット
25インチラケットの最大の特徴は、軽さと操作性です。
平均重量は230〜260gほどで、手首や肘への負担が少なく、スイングスピードを上げやすい設計になっています。
26から27インチにかけて急に怪我の比率が増えます。このため、25インチとグリーンボールの組み合わせは長い練習時間にも耐えやすく、小学校中学年のジュニア選手に非常に合っています。
特にこの時期は、正しいフォームやサーブを体に覚えさせる重要な段階。
重すぎるラケットを使うと、打点が遅れたり、無理に腕で振るクセがついたりしやすくなります。
25インチの扱いやすさは、「正しいスイングプレーンを体に刻む」ための最適解と言えるでしょう。
【ジュニアテニス】一歩上を行くサーブのコツ:トロフィーポーズをマスターしよう | テニジュ
また、PLAY+STAY面からも、オレンジボール〜グリーンボール移行期にも25インチが活躍します。
まだボールが軽めなうちは、ラケットも軽く扱える方がテンポよくラリーが続けられるため、試合経験を積みやすくなります。
25インチラケットの選び方
25インチを選ぶ際は、「軽い=良い」ではなく、スイングスピードとのバランスを重視します。
次の4項目を基準に選ぶと失敗が少ないです。
| 観点 | チェックポイント |
|---|---|
| 重さ | 230〜260g前後が中心。軽すぎると打球が浅くなる。 |
| フェイスサイズ | 100〜105平方インチが目安。ミスに強く安心感あり。 |
| バランス | 315〜330mm。操作性と安定感のバランスを見る。 |
| ストリングパターン | 16×19が主流。スピンとパワーの両立がしやすい。 |
また、カラーやデザインもモチベーションに直結します。
特に小学生世代では「好きな色」「好きな選手モデル」を選ぶことで、練習への意欲がぐっと高まります。
おすすめ25インチラケット【2025年最新モデル】
実際に人気の25インチモデルをブランド別に紹介します。
それぞれに特徴があり、「どんなタイプの子に合うか」も解説しています。
Babolat Pure Drive 25(バボラ ピュアドライブ25)
ジュニアラケットの中でも圧倒的な人気を誇る定番モデル。
「飛びの良さ」「打感の安定」「軽量なのにしっかりした打ち応え」が揃っており、初中級ジュニアの大会層でも愛用者が多い一本です。
特徴としては、
- 少ない力でもボールがよく飛ぶ
- 打球感がブレにくく、芯を感じやすい
- どんなプレースタイルにも合う万能型
Girlsモデルは紫をベースに女の子に人気です。
ピュアドライブは「飛びすぎる」ともよく言われており、これを使いこなすのが難しい一面もあります。
この時期はラケットも安価ですので、いくつか試してみると良いでしょう。
Pure Drive 25 Girls(ピュアドライブ25 ガールズ)
ピンク×ライトブルーを基調にした「Pure Drive Girls」は、女の子プレイヤーに非常に人気があります。
性能は通常のPure Drive 25と同一で、カラーリングのみが異なります。
特に近年は女子選手でもパワープレーヤーが増えており、
可愛い見た目だけど打つと強い、というギャップが人気の理由のひとつになっています。
YONEX EZONE 25(ヨネックス イーゾーン25)
常にバボラと人気を二分する国産ブランド、ヨネックス。
打感の柔らかさとスイートスポットの広さで、フォーム修正期の子どもにも最適。
EZONEはラケットのしなりが自然で、力を入れすぎずにしっかりボールを飛ばせます。
手首を使いすぎない打ち方を覚えたい時期にぴったりの1本です。
YONEX VCORE 25(ヨネックス ブイコア25)
スピン重視のジュニアに人気。
「しなり+弾き」のバランスが良く、ラケットを上手く使ってスピンをかけたいプレイヤー向け。
EZONEが“柔らかさ”、VCOREが“攻撃性”という住み分けで、試合志向のU10選手にも選ばれています。
Wilson Ultra 25 V5(ウィルソン ウルトラ25)
新作のUltraシリーズにも25インチ仕様が登場。
軽量ながらパワーの出しやすさに優れ、「もっと深く飛ばしたい」子どもに向いています。
フェイスは102平方インチとやや広めで、初心者〜中級ジュニアまで幅広く対応。
軽いスイングでも深く飛ぶ感覚が得られる一本です。
Wilson Blade 25 V9(ウイルソン ブレード25)
コントロール志向のジュニアに人気。
しなやかな打感で「自分のスイングを感じながらボールを運ぶ」感覚が養えます。
フォームが安定してきた中級者層、あるいは大会デビュー前後のプレイヤーにおすすめです。
HEAD Radical Jr 25(ヘッド ラジカルジュニア25)
パワーとコントロールのバランスが絶妙で、「万能型」として評価が高いモデル。
軽すぎず、振り抜きも良く、25インチから26インチに移行する前の最終段階としても選ばれています。
ラケットに迷ったらこの1本、という安定感があります。
Prince Tour 25(プリンス ツアー25)
軽量かつ振り抜きが良く、スピンをかけやすい設計。
手首の返しが自然に使えるので、トップスピンを覚える時期のプレイヤーにも◎。
プリンス特有の柔らかい打球感も、ジュニアには好印象です。
Prince Beast 25(プリンス ビースト25)ディズニー柄
プリンスのビーストの性能そのままに、ディズニーの可愛いデザインで楽しくテニス。
25インチは小学生が多いので、ディズニー好きにはたまらない一品です。
DUNLOP SX300 Jr 25(ダンロップ SX300ジュニア)
スピン性能を強化した設計で、ラリーを重ねるタイプの子に最適。
「自分からボールを回転させる感覚」を早く覚えられるので、グリーンボール期にもおすすめです。
25インチモデル比較表(2025年版)
25インチ(ジュニア用)ラケット比較表(2025年時点)
| ブランド | モデル名 | 長さ | 重量(ストリングなし/平均) | フェイスサイズ | バランス | ストリングパターン | 特徴・備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Babolat | Pure Drive Junior 25 | 25 inch | 約 240 g | 98 sq in | 約 315 mm (±7mm) | 16×17 | 身長135cm前後向け。Girlsモデルあり(色違い) |
| YONEX | EZONE Junior 25 | 25 inch | 約 230 g | 100 sq in | 約 315 mm | 16×18 | 身長130-140cm向け。柔らかめ打感。 |
| YONEX | VCORE 25 | 25 inch | 約 240 g | 100 sq in | 約315 mm | 16×19 | スピン志向・上達期向け |
| Wilson | Ultra 25 V5 | 25 inch | 約235 g | 102 sq in | 約310 mm | 16×19 | パワー重視・初心者向け |
| Wilson | Blade 25 V9 | 25 inch | 約 245 g | 100 sq in | 約 310 mm (31.0cm) | 16×19 | コントロール重視タイプ。100sq inというやや大きめヘッド。 |
| HEAD | Radical Jr 25 | 25 inch | 240 g | 104 sq in | 約 305 mm (トップライト) | 16×19 | オールラウンドタイプ。比較的大きめフェイスで安心感あり。 |
| Prince | Tour 25+ (25.5 inch) | 25.5 inch | 平均240 g | 100 sq in | — | 16×18 | 長さ25.5″で「やや長め」仕様。身長125-145cm向け。 |
25インチからのステップアップ時期
25インチを使っていて次のようなサインが見えたら、そろそろ26インチを検討する時期です。
- ボールスピードが出過ぎてアウトが増える
- スイングが小さく感じる
- ラケットが軽すぎて打球が浅くなる
- 身長135cmを超えた
- 問題なく振れており、上位層に力負けしないようにしたい
26インチに上げるとラケットがやや重くなりますが、リーチと打ち応えが格段に上がります。
移行時は「今より少し重いけど無理なく振れる」モデルを選ぶのがコツです。
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