ジュニアテニスの撮影マナー:エンジョイ期と選手期の違い

ジュニアテニスの試合会場では、スマートフォンやビデオカメラを構える保護者の姿は珍しくありません。
多くの大会では公式戦含め、「相手の許可があれば撮影可能」という運用がされています。

この点、その目的は置かれている状況で大きく異なります。特に小学生期では、楽しむことを目的としたエンジョイテニス、試合に出始めた段階、全日本などを控えた選手テニス期では状況が変わり、動画の意味が大きく変わってきます。

目次

撮影の基本マナー

まず大前提ですが、大会や会場のルールが最優先です。
そのうえで、多くの現場で大切にしたいのは一声かけるという姿勢です。この一言があるだけで、空気はまったく違います。

そして、断られた場合は即やめる。理由を聞き返さない。
できればそこでムッとするのも控えてそこで終わるのが良いですね。
断る判断もこのご時世では正しい一面もあります。

もう一つ重要なのは、「撮る」と「出す」は別問題だということ。

撮影が許可されていても、SNS投稿はもってのほかですが、クローズドな関係でも第三者に出すことは絶対に控えた方が良いです。ここを混同すると、トラブルの火種になります。程度な問題はあれど、望まない自分の動画が出回るのは、最近高校野球であった問題と根っこが同じです。

通常のジュニアテニスと選手テニスの違い(小学生視点)

同じ小学生でも、立ち位置によって動画の意味は大きく変わります。

今回、通常のジュニアテニスは、初心者や、試合に出始めた子を対象とします。

観点通常のジュニアテニス選手テニス
主な目的楽しむ・経験を積む勝つ・ランキングを上げる
動画の意味思い出・成長記録戦術データ
情報価値ほぼ家庭内分析対象

エンジョイテニスとも言われる習い事としての週1、週2のジュニアテニスでは、動画はアルバムの延長でしょう。
皆最初は初心者です。レッドボール期にかわいらしくテニスを振る姿、試合風景は親も含めてニコニコですね。

撮影いいですか~、という質問もほぼ笑顔でいいですよ~と返してくれることが期待されます。

一方、選手期では動画は“情報”になります。

この時期、選抜などを控えている子達は非常に敏感です。
相手の事をよくわかっている事の方が多いですが、試合したことがない相手であれば、動画があればな、、
と誰もが思います。違う地域であれば、右利きなのか左利きなのかさえもわからない状態から始まります。

特に、相手方だけが自分の情報を持っている場合は非常に嫌ですよね。
サーブのコース、リターン位置、ラリーの組み立て、苦手なパターン、、コーチは動画を見ればある程度わかります。

選手テニスはデメリットだらけ?動画解析とAIの進化

選手テニスにおいて、撮られる側のメリットは正直ほとんどなく、デメリットは存在します。

動画は、繰り返し見られ、止められ、拡大できます。
そして今は、AIが動画を解析できる時代です。

動画内の動きやシーンを分類し、特定の場面を抽出し、傾向を整理するサービスは年々進化しています。
音声の文字起こしやシーンごとの要約は、すでに一般ユーザーでも使えるレベルです。
まだスポーツの動き方解析(軌道・スピード・戦略分類)などに特化した標準機能はありませんが、プロンプト設計次第で基本的なシーン理解は可能です。

現時点で完全な戦術解析が自動でできるわけではありませんが、技術は確実に進歩しており、数年前なら専門機関レベルだったことが、今ではクラウドサービスで可能になりつつあります。

そしてデータ化した元情報は消えません。知らない所でやり取りされた情報が共有されます。

もちろん、そこまで活用している家庭は多くありませんが、技術が日々進歩している以上、数年後はまた状況が変わっているでしょう。

だからこそ、選手期では慎重になる家庭が増えるのは自然な流れかもしれません。


撮影動画を第三者には渡さないモラル

撮影トラブルの多くは拡散で起きます。

家族内だけと言っていた動画が、コーチに送られ、チーム内に共有され、別の保護者へ転送されることも少なからずあるでしょう。

法的リスクは、許可されている以上家庭内ではほぼ問題ないですが、コーチ共有→チーム内第三者とやや不法行為としてのリスクも高くなってきます。ここまでいくと情報を制御できず、善意の第三者がアップするSNSは怖いです。

不特定多数にアップされなくとも、特に未成年の映像は、扱いがより慎重であるべきです。
良かれと思って動画を送っても、動画を受け取った側は、感謝しつつもこの人には気を付けようと思うかもしれませんし、何も思っていなければ同類です(また第三者に流すかも)。

このように、コーチ含め動画を第三者に渡さないことは、シンプルですが非常に重要なモラルです。

断り方事例

選手期では、撮影を断る場面も出てきます。
恐らく、当初は多くが撮影OKとしていたでしょうし、知人に当然OKとしている方もいるでしょうから、撮影NGに転じるのも気を遣います。

この点、子供を主語にすること、コーチの指導を理由にすることで、断りやすくなるかもしれません。

たとえば、
「撮影されると少し気にしてしまうタイプで…今回は大事な試合なので申し訳ありません。」
「コーチに言われていて、すみませんが撮影はNGで、、」

など、謝意を添えて、理由は短く。

諸外国は、、

海外大会や、身近ではATFなど外国人が普通に撮影しているケースが見られます。
確かに、国によって撮影に対する感覚は違います。

欧州の一部では、分析文化が強く、試合動画を撮ること自体が当たり前という空気もあります。
アメリカでも、公共スポーツイベントでの撮影は比較的自由という考え方の州もあります。

ただし、これは「ルールがない」という意味ではありません。

国際大会でも基本は主催者規定が最優先です。
そして、どの国でも共通しているのは、「本人が嫌がればやめる」という点です。

海外は緩い、ではなく、文化の違いがあるだけ。
そして、後述する撮影されるデメリットが軽減されるので、この点許容しやすくなるかもしれません。


撮影は信頼の上に成り立つ

エンジョイ期では、撮影はほとんど問題になりません。
成長の記録として、とても大切なもので声掛けから交流にもなるでしょう。

しかし選手期に入ると、動画は思い出から情報へと意味を変えます。

選手になっても周囲はお友達が多く、動画を断っても意味ないよと考えるご家庭も多いです。
では、知らない方ならどうか?今後はAI技術は進化を続けて解析のハードルは下がり、動画の価値は変わりつつありますので、その点を踏まえて判断されると良いでしょう。

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