トッププロテニス選手がテニスを始めた年齢:遅くから始めても間に合う?

ジュニアテニス選手で将来プロになることを夢見て頑張る小学生は多いですね。
その中で結果を出し、あわよくばと思っている親御様も多いでしょう。

一方で、小学生に入ってからの後発組では、うちはちょっと遅かったかもしれないと感じている方も多いかもしれません。実際、テニスは早く始めた方が有利なスポーツで、これはもう否定しようがない事実です。

ただ一方で、少し視点を広げてプロ選手を見てみると、あれ、この選手って意外と遅かったんだな」と感じるケースもあります。

今回は、そういった比較的遅めスタートの選手を例にしながら、現実的な目線で整理していきます。

目次

著名なプロテニス選手のテニス開始年齢

選手名テニス開始年齢
ロジャー・フェデラースイス8歳
ラファエル・ナダルスペイン3歳
ノバク・ジョコビッチセルビア4歳
アンディ・マレーイギリス3歳
ピート・サンプラスアメリカ7歳
アンドレ・アガシアメリカ3歳
カルロス・アルカラススペイン4歳
ダニール・メドベージェフロシア6歳
アレクサンダー・ズベレフドイツ5歳
ヤニック・シナーイタリア7歳
ステファノス・チチパスギリシャ6歳
錦織圭日本5歳
大坂なおみ日本3歳
セリーナ・ウィリアムズアメリカ4歳
ビーナス・ウィリアムズアメリカ4歳
マリア・シャラポワロシア4歳
イガ・シフィオンテクポーランド6歳
ココ・ガウフアメリカ6歳
アシュリー・バーティオーストラリア4歳
エマ・ラドゥカヌイギリス5歳

※解釈により誤差がある場合もありますのでご容赦ください

上記の通り、巷で言われる年齢だけ見ると、やはりズラッと一桁で日本の年齢で言うと幼児期からも目立ちます。
しかし、一人一人紐解くと一括りにはできません。

遅くからテニスを始めた著名なプロテニス選手

ロジャー・フェデラー:8歳頃から本格的にテニスを始めたと言われています。今の基準で見ると決して早いとは言えませんが、その後のキャリアは説明するまでもありません。
スタン・ワウリンカ:8歳から9歳頃のスタートで、いわゆるジュニアエリート一直線というタイプではありませんでした。それでも30歳前後でグランドスラムを3勝しているのは印象的です。
ヤニック・シナー:少し特殊で、幼少期はスキーのトップ選手でした。テニスを始めたのは7歳頃で、本格的に取り組み始めたのは13歳前後。そこから一気に伸びてトップ選手になっています。
ダニール・メドベージェフ:ジュニア時代から突出したエリートというよりは、後からじわじわ伸びてきたタイプです。
フランシス・ティアフォー:恵まれた環境とは言えない中でテニスを始め、8歳頃から競技として取り組み始めています。

こうして見ると、いわゆる幼児期スタート組とは少し違うルートを辿っている選手がいるのは確かです。

遅く始めても間に合うのか?

では本題です。
遅く始めても間に合うのか?

この問いに対しては、少し言い方が難しいのですが、間に合う可能性は十分にあるが、いくつか諸条件がある、
というのが正直なところです。

テニスは技術の積み重ねが非常に大きいスポーツなので、単純に時間をかけた分だけ有利になります。
だからこそ、早期スタートが主流になっているわけで、テニスをやっていなくとも、他のスポーツや運動を継続的に行っていて、基礎的なコーディネーション能力や基礎スペックが備わっている場合は大きな影響を及ぼすでしょう。

幼児期~小学生期に重要なスポーツのコーディネーション能力 | テニジュ

また、プロして(職業として賞金を稼いで)テニスのみで生計をなすことができるのは、プロの中でもごくごくわずかです。このため、遅く始めても間に合うと言っても、何をもって間に合ったと言えるのか、このあたりの理解も必要でしょう。

日本でも浸透してきましたが、特に欧米では一つのスポーツに拘りすぎず、様々な競技に触れる考え方が主流です。
テニスのU12世界大会が少ないですが、このころは種まきの時期。色々経験して、体を作って焦らず臨みたいものです。

他のスポーツ経験はしっかり活きる

野球やバスケ、ゴルフは腕の力とも連動しますし、サッカーはフットワークにも影響します。
ここで大事なのは、例外があるという事実と、テニス以外でどのような幼少期を過ごしてきたかも重要です。

遅めスタートの選手を見ていると、テニス以外の土台がしっかりしているという点で共通します。

シナーはスキーでトップレベルの選手でしたし、他の選手でも幼少期に様々なスポーツを経験しているケースが多く見られます。ジュニアの現場でも、これはかなり実感する部分です。

サッカーをやっていた子は足の運びが自然ですし、野球をやっていた子はボールへの入り方がうまい。体操をやっていた子はバランスが良く、動きに無駄がありません。

こういうベースがある子は、テニスを始めた時の吸収スピードが明らかに違います。
テニス歴は短いけれど、体の使い方はすでに出来ている状態で、この差は思っている以上に大きく、スタートの遅れをある程度カバーする要素になっているのは間違いありません。

本格的に始めるタイミング

もう一つ見落としがちなのが、いつから本気で取り組み始めたかという視点です。
テニスを始めた年齢と、選手として取り組み始めた年齢は別物です。

小6程度で地域で目立つレベルになってくると、いつから始めたか聞かれる機会が増えると思います。
そこで答える回答って正直困りませんか?

始めたタイミングは、ラケットを握った瞬間か、公園でスポンジボールで遊んだときか、通常のテニススクールに行った際か、選手として活動し始めたタイミングか。
上記タイミングを確認して答えることはないので、適当に答えるのが通常かと思います。

そして、グッと伸びるのは本気で活動を始めたタイミングです。
通常のテニススクールで、週二回以上で練習頻度を上げるか、選手として活動し始めた時。

小さい頃は遊びの延長でラケットを握っていただけで、本格的に練習や試合に向き合い始めたのはもっと後、というケースは珍しくありません。シナーはまさにその典型で、13歳前後からテニス一本に絞っています。

ジュニアの現場でも、似たようなケースはよく見かけます。
低学年のうちは週1〜2回のスクールで楽しんでいた子が、あるタイミングで一気に競技志向に変わる。そこから試合に出始めて、気づけばランキングに入ってくる。あるいは様々なスポーツで体を動かしていたスポーツ万能な子が、ある日テニスを本格的に始めた場合も十分に間に合うでしょう。

こういう流れは決して特別ではありません。
だからこそ、「始めたのが遅い=すべてが遅れている」とは一概には言えない部分があります。

ですので、スタート年齢だけで他社を判断する際、影響されないようにしたいですね。

もちろん、早く始めることにはメリットがあります。ただ、それ以上に影響が大きいのは、
一定のフィジカルの下、どれだけ良い環境で、どれだけ集中して取り組めるか。この部分です。

遅く始めた場合も利点はある

遅めスタート(小学生後半を想定)の場合は、どうしても先行者と比較してハンデはあります。
しかし明確なメリットもあります。

それはやればやるほど、周囲を短時間で抜き去っていけるモチベーションアップです。
これは恐らく間違いない。先行者は先を行っていますが、多くはそれぞれのステージで苦しんでいます。
上には上がいるからです。

しかし、始めたばかりの上級生は体が大きい分、持っているフィジカルの可能性と比例して加速度的に成長します。
まずは小さな通常スクールで腕を上げ、クラスが上がり、スクール内の大会で優勝して、スポ人のレベル別でもいい勝負をしたりして。

俺、うまいんじゃないかと錯覚するぐらいが丁度良いです。大仏の手のひら云々で良く、小さな世界であってもそこで着実に力と自信とやる気を醸成することは、非常に望ましいです。

早く始めていても周囲の期待にプレッシャーを感じ、惰性で続けているケースも多々あります。
一方、遅く始めても子供が自分の意思で集中して取り組む場合、後者が追いついてくることが現場では普通に起きており、実際小学生であれば間に合います。

遅く始めた場合のメリット、という表現でまたまた~と思われるかもしれません。
でも多感な小中学生では本当にあてはまります。
トップレベルを維持して楽しんで、進路などにも迷いがなければいいんですが、常にモチベーション維持に足る結果が伴うレベルは本当に一部で、その数以上の子供たちがそっとラケットを置き、テニスと距離を置いてしまうのが実情です。

ジュニアテニス(小学生~中学生初期)の壁 | テニジュ

幼児~小学生で始めるテニスの多くは親の主導ですが、小学校高学年~中学生以降であれば、多くは子供自身の意思で始めたはず。自分で決めた選択でそれに邁進すれば、テニスのみならずきっと将来何らかの花は咲きます。

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