本気になったジュニアテニス選手は、スクールへの通学に30分以上かける方は珍しくなく、制約がなければ移籍のために転居する方もいます。都心と地方でどちらが強いかというと、全国大会のデータ上は、人口も加味すると明確な傾向はないように感じます。
このあたりの有利不利は人によって見解が異なるでしょうが、どちらに身を置くのが良いのでしょう。
テニス環境は重要なファクターですが、スクール環境は本当に大事で、その前提でどこに住んでいるかで、既にスクール選びは制約されます。
この点、それぞれの強みははっきりしているので整理してみましょう。
因みに私はその中間に居住していますので、どちら派でもありません。
家庭の経済力は大きな影響
都心部で共通するのは費用面で高額になりがちな点です。
スクール費用も違えば、プライベート料金も高く、空き時間にレンタルコートをするのも苦労するし、高額。
逆に地方では全てにおいてリーズナブルで、特に差が出るのはレンタルコートです。
1時間あたり数百円で済み、常時使えることもあります。
本来、この面では地方が圧倒的に有利なのですが、もしご家庭が裕福で金銭面で気にしなくて良ければ、その優位性はなくなります。
これが都心部で強いジュニアを生む一要因かと推察します。
スクールの選択肢
都心部ではスクールが多く、選手クラスがあるスクールの選択の余地が大きいです。
一度入った後も環境起因で上手くいかないこともありますから、予め調べたり、あるいはリセットして新しい環境でチャレンジできる点は非常に有利で、移籍のしやすさにも影響します。
都心部ではより良い環境を求めて移籍する子も多いですが、地方では顔も名も知れ渡り、難しいことがあります。
移籍後も狭い環境であれば顔を合わせる機会が多くなるため、かつてのコーチがライバルのコーチになることも。
ここでクリーンに試合になれば良いのですが、何らかの嫌がらせに発展する事例もよく聞きます。
ここで露骨に無視されるようになると、多感な子供ですから良くないです。
ライバル・友人の存在
小学生にとって非常に大きなファクターとなります。
子供の多くは、友達がいるからこそ楽しめて、ライバルとして切磋琢磨してより上手くなりたいという思いがモチベーションの源になります。
仮に中学生の集団に小学生が1人入ったとして、保護者はレベルの高い環境に入ったと喜ぶかもしれませんが、子供の気持ちになると果たして楽しいかどうか、微妙です。
毎回強い球で打ち負かさせているのであれば、楽しくないですよね。怪我するかもしれませんし。
このような視点に立つと、近隣に同世代の子が多いのは都心になるでしょう。
これは同じチームでなくとも、練習仲間になりえます。2人そろえば試合ができます。これは大きな強み。
テニスを頑張ろうと思うかどうかは子供次第です。その過程で何らかの成功体験や遊びの延長として、楽しむ心は必要不可欠でしょう。
レンタルコート・インドアコート
ふと思い立った時に、すぐ使えるテニスコートがあるかどうか。
これも大事です。また、雨の日が続いたときに、自然に任せるか、練習できる環境が確保できているか。
どちらかというと、前者は地方が有利、後者はケースバイケースでしょうか。
レンタルコートで違うのは費用と人気。費用面は都心は総じて高く、予約が取りにくい傾向があります。
インドアの絶対数は都心の方が多いので、インドアコートがあるスクールに別に通っていれば、楽に練習場所を確保できます。
安定して練習できる場所を確保できているか、という点は大事です。
通学・送迎の自立
小学校高学年になると、場所によっては一人で通うこともありますが、電車や自転車で通いやすいのは都心部です。
渋滞がない場合は夜道が暗いということになり、距離があるとやはり小学生の夜道の移動は危険です。最近ではクマも気になりますので保護者の車による送迎負担が生じます。
毎回の事ですから、保護者様の労力もかなり違います。


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