既に中学受験は始まっていますが、関東圏は2月初旬に本番を迎えます。
周囲に色々な方がいます。
テニスに集中してトップスピードで受験を迎えた方。
一生懸命両立に取り組んで超多忙な日々を過ごした方。
塾を重視して、テニスをセーブしつつも一定の練習を続けた方。
受験に一本化してテニスから距離を置いている方、、
最後の方はこのHPを見ていないと思いますが、それぞれのご家庭にドラマがあり、色々なお話を聞いてきました。
本当に両立は難しいです。
お金がかかるテニス選手、ご両親が高学歴であることも多いわけですが、そのようなご家庭も、ご自身と違う道を歩みつつあることに不安を感じるようです。日本においては、特に首都圏、中学受験でトップ校に入れば過半数は相応の大学に進学できるので、親はひとまず安心。周囲も受験するので、同調圧力に似たプレッシャーもかかります。
でも目の前で子供がテニスを楽しく頑張っていたら、その頑張りを見て、何も言えなかったり。
私から上から目線で申せることはありませんが、先日、とある大学の学部トップの教授とデータサイエンスの意見交換をして、最近の受験生の話も出ましたので、支障のない範囲で、基本的な事項をお話しさせて頂きます。
まず一つ目にお伝えしたいのは、大学入試の構造自体が、私たち親世代の感覚とは大きく変わってきているという事実です。
一般入試(いわゆる学力一発勝負)の比率は年々下がり、推薦・総合型選抜(旧AO)による進学が着実に増えています。すでに私立大学では、半数以上が推薦系入試での入学ですし、国公立大学でも同様の流れが進んでいます。
ここで重視されるのは、「どれだけ偏差値が高いか」よりも、その人が何に打ち込み、どんな時間を過ごしてきたか。
これは決して建前ではなく、実際に大学側が公表している評価軸です。
二つ目は、社会が求める人材像の変化です。
かつては「平均点が高い、何でもそつなくこなせる人」が評価されやすい時代でしたが、今は突出したスキル・経験・実績を持つスペシャリストの価値が明確に高まっています。あとはコミュニケーション。話せる能力というのは恐らくなくならず、今後も話を回せる人は、置かれたフィールドで常に力を発揮し、評価されるでしょう。
テニスに限らず、何か一つのことに長期間本気で取り組んだ経験は、
・継続力
・失敗から立ち直る力
・結果が出ない時間を耐える力
・自分を客観視する力
といった、数値化しづらいが社会では極めて重要な力を確実に育てます。
これらは、後から短期間で身につけようとしても、なかなか得られないものです。
三つ目として、少し現実的なお話を追記します。
「高学歴=良い就職先=安定した人生=効用(満足度)が高い」
この伝統的な図式は、今やかなり成り立ちにくくなっています。
少子化の影響もあり、日本は長く売り手市場が続いています。
企業は「学歴」だけで人を選べなくなり、「この人は何ができるのか」「何を乗り越えてきたのか」を重視するようになっています。つまり、どの中学・高校に進んだかよりも、その後に何を積み重ねたかのほうが、人生の効用に直結しやすい時代です。
勉強だけしてました、だけではつまらなくて、その先に何に興味があって聞き手がそれに興味を持つとか、人の知らない知識経験や情報を持っていて役立つとか、その過程で人脈があってとか、関わった人に有形無形の富をもたらすイメージ。
四つ目は、視野を海外に広げたときの可能性です。
海外大学では、日本以上に「スポーツ」「課外活動」「個人のストーリー」が評価されます。
これは従来の日本国内の枠組みだけで戦えるものではなく、求められるのは模試の点数ではなく、スペシャリストとして役立つスキルです。
国内の枠組みだけで考えると不安に見える選択も、世界を含めて見渡せば、進路の選択肢はむしろ増えるというケースは少なくありません。
そして最後に、これが一番お伝えしたい点です。
勉強だけ取ってみても、中学以降で勉強をしっかり続ければ、小学生まで本気でテニスに取り組んだ事実は、足枷にはなりません。
それどころか、
「自分は一度、本気で何かに打ち込んだことがある」
という感覚は、思春期以降の自己肯定感や挑戦意欲の土台になります。
勉強は後からでも積み直せます。
しかし、幼少期に夢中になって努力した成功体験や記憶は、その子の中に残ります。
将来を100%保証できる選択肢は、どこにもありませんが、だからこそ、「今、目の前で子供が前向きに頑張っているもの」を、簡単に否定できないのだと思います。
不安になるのは、真剣に子供の人生を考えている証拠です。
その不安を抱えながらも、子供の努力を尊重しているご家庭は、どの選択をしても良い選択を重ねていると思いますよ!
中学受験の有無、結果にかかわらず、道は無限大ということを述べたかった次第です。
まだ子育ては続きますから、成長を喜び、見守って参りましょう。


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