2024年から、関東ジュニアはU12だけでなく、U10(グリーンボール)も開催されました。
あくまで98回目の関東ジュニアにU10が追加された形ですが、U10の開催としては、この年が記念すべき第1回。
今年2025年が99回、グリーンボールは第2回となります。
この関東ジュニア、色々ありました。
テニス協会の方、参加者に取材しましたので、ここまでの経緯と特徴をお話しします。
関東ジュニアU10と地域代表チーム戦開催の経緯
都道府県 | 関東 | 全国 | |
---|---|---|---|
2024年 | なし | 抽選で選出 16名 | 全日本ジュニア中止 代替大会として、地域対抗戦へ |
2025年 | 開催→上位者は関東へ ※U12参加者は不可 | 都道府県上位者 | 前年を踏襲 |
2024年、JOPを通じて関東ジュニアU10大会の募集が始まりました。
この年の特徴は、予選的意味合いを持つ都道府県の試合がなく、いきなり関東からの募集。
そしてU10では関東ジュニアランキングを全員が持っておらず、シードや参加順位を決める尺度がないという理由で、選出は16名の抽選となりました。実に60名を超えるエントリーから抽選(抽選方式は不明)で選ばれました。
この段階では、要綱にもある通り、全日本ジュニアまで開催する予定でした。
しかし、後に全日本ジュニアは「時期尚早」としてU10の開催を見送りました。
関東以外の地域もそれぞれ選抜者が選ばれていますから、当時は混乱しましたが、中止ではなく代替大会を検討していると同時に開示しました。
夏休みが終わったころ、約1か月前になって詳細が開示されたのが、この地域代表選です
2024年の要綱
関東ジュニアテニス選手権大会
2025年の要綱
関東ジュニアテニス選手権大会
2025年は大きく構成が変わります。
都道府県の大会も開催されることとなったため、この段階でU10の男女実力者は、U12とどちらを選ぶが選択する必要が生じました。
まだ関東ジュニアのU12とU10には格式や伝統において、非常に大きな差があります。そもそもU10はポイントもなければ、全日本ジュニアもない(正確に言うと、この頃はない予定で確定ではない)。
2024年は関東の締切が6月ですから、U12都道府県ジュニアに出場したとしても、U10は関東での募集ですから、敗退した場合は再度エントリーすることができました。
このため、2025年は、関東地方では先を見据える強者はU12とU10に枝分かれし、本大会が開催されています。地域によって力の入れようは大きな差があるように感じます。
地域代表チーム戦(全日本ジュニア代替)

このプログラムは、JTA富士山プロジェクトの一環として行われました。
全国9地域から4名ずつ集め、将来チャンピオンになるために今後必要となる様々な資質能力を向上されるプログラムとして、3日間に渡り、それぞれ午前中は講義、午後は試合と全日本選手権の観戦で構成されています。
チャンピオン教育(選手向けクリニック)は、
①チャンピオンに求められる人間力
②基礎技術
③フィジカルの基礎
④栄養と生活の意義について学びます。
こちら地域代表選は大会というよりイベント色が強いものの、日本テニス協会の土橋専務理事の講義など内容が充実しており、参加者の受けは良い様です。
こちらは午前中に保護者も含めた講義もあり、今の第一線のプロ選手がどのような生活を送っているかという裏情報や、栄養学など、多彩なプログラムが準備されています。

また、2024年も2025年も、全日本選手権と並行してインドアコートで開催されたため、選手たちはその前後にコロシアムで無料で(小中学生は無料)試合を観戦することもできます。この点は非常に素晴らしいと思います。
来年度はどうなるんでしょうね。地域代表選が定着するか、全日本ジュニアとして開催される日が来るのか。
いずれにしても、U10の全国大会も増え、今後注目度は増していくのではと予想しています。
2025年の結果
男女ともに関西が優勝。U12までの勢力分布を見ると、関東、関西、九州が目立ち、その他地域も決して弱いわけではなく、人数比に応じて分布しているように感じます。


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