小学生の試合ではレシーバーが有利な展開になりがちですが、高学年の公認大会以降、サーブで差が出てきます。
小学校低学年ではサーブが入らず、ダブルフォルトのリスクだったり、緩い球で打ち返されたりブレイクという言葉もしっくり来ませんが、グリーン以降、早期に「決まれば打ち返せないファースト」と「ミスらないセカンド」をマスターすれば、本来のサーバー有利な本来のテニスを進め、多くの局面で優位に立てます。
サーブが大事な理由
小学校では特に中学年、目安として140cm程度までは、まだ上背が十分でないことからサーブは確実性の高いショットから練習します。2ndをしっかり入れるイメージですね。
といってもただ置きに行くサーブでは、相手に狙い撃ちにされてしまいます。そこで回転をかけてサーブを確実に入れるように仕上げることで、イエローの初級あたりはなんとか形になります。これを繰り返すことでサーブのスピードが底上げされ、質が高くなり小学校の集大成をなることが多いですが、強い選手でも同じ球種で攻めることが多い様に感じます。
ここで+α、真っすぐ強い弾道も打てば、緩急がつきます。
手の力で打つのではなく、しなりを利用して、体全体で打ちます。
早い球と遅い球、どっちが来るかわからなければ相手は立ち位置も迷います。
野球に例えると、早いストレートと落ちるフォークの組み合わせが成立して、初めてバッターを打ち取れます。
古くは横浜の大魔神佐々木。つい最近ではドジャースの佐々木が覚醒しました。
後者の佐々木は持ち味の速球スピードが150キロ台に留まり今年のシーズンはずっと評価されませんでしたが、最後の最後、ポストシーズンで160cmを超えるストレートで落ちるスプリットが効果的に決まり、評価は手のひら返し。唐突にメジャーを代表するような扱いとなっていますが、テニスもそれぐらい変わります。
このように、球種がいくつかあって、初めてサーブで優位性を保つことができます。
そして、その準備は一朝一夕ではいきません。毎日の準備が必要です。
フォームの準備:トロフィーポーズ

力が入ったサーブはトロフィーポーズから生み出されます。
トロフィーポーズとは、利き腕の肘が肩のラインの延長戦にあるようにし、左腰(右腕の場合)を前に出すことで、しなりを使って、腕を伸ばしながらスイングするフォームです。
肘と肩のラインの関係は上図青線をイメージしてください。
これは成長に合わせて形だけでも結構です。なぜなら、そのフォームをいじることなく、成長とともにサーブの質が上がるからです。
このフォームを維持したうえで、スピード調整、狙い、回転をコントロールすれば良いです。
何度も練習で打っていますよね。この時間はただ打つわけではなく、上記を常に意識する。
これがあるとないでは大きな違いです。
肘が高くなるとバンザイ🙌のようなポーズになりますので気を付けてください。
逆に肘が低くなりすぎると、腕が曲がったままでしなりが不十分になります。
足は概ね揃え、トス、少し足を曲げて、軽く飛び上がって打つ。
最初は飛び上がらなくても良いです(飛び上がるイメージ程度)。
上図赤枠部分、腰を前に突き出すイメージを持つと体のしなりが入り、よりパワーの入ったショットに繋がります。
これは小学生でもできます。
うまくいかなかったら?
速度を意識せず、ゆっくり打てば良いです。時間とともに背は伸び、質は自然と高まっていきます。
段階的な準備
上記トロフィーポーズの導入タイミングは、グリーン~イエロー初期が適当と見ます。
これは子供の背や筋力に合わせたもので、いきなり小学校低学年がやってもうまくいかないこともあります。
このため、オレンジからグリーンの初期では、まず確実に入れることを意識すると良いでしょう。
つまり、最初は信頼あるコーチの指導を受け、まずは
とりあえず入れる→回転をかける→試合でのダブルフォルトが減って安定
このあたりで、更なる強者に愕然とした頃、次のステップとしてトロフィーポーズをより意識すると良いです。
ギア2、ギア3です。
このタイミングで色々言うとぼやけるので敢えて絞ってますが、
しなりにも、前後のしなり、横のしなりがあります。これに回転のしなりが加わると、ギア4ですよ笑。
ウォーズマン理論の如く、次へ繋がっていきます。
フォームが固まるまでは時間を要しますので、大きな目標とする大会まで少なくとも半年は欲しいです。
サーブ優位のジュニア選手を目指しましょう。

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