レッドボール上達の指針:遊びの延長で楽しむテニス練習メニュー

今回は、幼児期~小学校低学年のお子様で、これからテニスを始める、またはそれに近いレッドボールクラスの方を対象に、上達の指針をお話ししたいと思います。

レッドボールで上達するにはどうしたら良いか、、ですが、
まず最初に、この段階で共通するのは、技術よりも子供が楽しいと思う事。

これが一番大事で、初回の体験後など子供がまたやりたいと思われなければ、残念ながらそこで終わりです。
技術は上達するに不可欠ですが、小さい子供に継続性を持たせるには、「遊び」「成功体験」「自己肯定感」
このあたりへの意識がまず必要で、これが継続性を生みます。


その入口にあたるレッドボールでテニスは楽しい!と思えるかどうかが、その後の数年を決めるといっても過言ではありません。

今回は、そんなレッドボール期を迎えるご家庭に向けて、「まずは楽しむこと」を軸にした上達のコツをまとめます。

目次

楽しめるよう褒める

レッドボールは、軽くてスピードも遅く、ラケットを振ればちゃんと当たる設計になっています。
最初は上手くいかなくても、ちょっと当たった、打てた、返せた、そのたびに褒めてあげることが肝要です。
この仕組みの本質は成功体験を積むことです。
小さな達成感の積み重ねこそが、上達への原動力となります。

例えば、ラリーが続いたらすぐに褒めましょう。
「5回続いたね!」「すごい、返せたじゃん!」
この“共感の声”が、子どもにとってはご褒美になります。
親が横で一緒に喜べるかどうかが、実は上達スピードを左右します。

この点、親が「フォームを直そう」「スイングをこうして」と口を出しすぎると、子どもは一瞬で楽しさを失ってしまうことがあります。レッドボールの、とりわけ最初の方は正確さより、またやりたいと思うモチベーションを大事にすると良いでしょう。

勝ち負けは遊びの延長でOK

テニスは最終的に「試合で勝つ」スポーツですが、
レッドボール期ではまだ勝ち負けの概念を遊びとして受け止めるのが理想です。

公園でドッジボールをして遊んでいて、それがテニスに変わったような感覚。

最初の試合で負けても、
「次はどうすれば勝てる?」と問いかけるのは悪手。
「良い試合だったね!」と良かった部分を拾って、感想を聞きましょう。
これが自己肯定感の情勢に繋がり、テニスをまたやりたい、自分で上達したいと思う気持ちに繋がります。

レッスン中も、ミニゲーム形式で「的当て」や「チーム戦」をやると盛り上がります。
勝敗よりも、「一緒に頑張った」「仲間と笑えた」体験が、テニスへの好感度を高めます。
子どもが「勝ちたい」と思い始めるのは、その“好き”が十分に育ってからでいいのです。

フォームは軽くで十分

親としては、フォームが気になってしまうものです。
「肘が下がってる」「もっと上から打って」…
それは正しいのですが、レッドボールのステージでは過度に気にしない勇気も大切です。

なぜなら、この時期の体はまだ小さく、バランス感覚も発展途中。
理想のフォームを教え込むというより、ラケットを振りぬく感覚を掴む方がずっと重要です。

「力いっぱい打っていいよ」
「ラケットでボールを運ぶ感じだね」
といったイメージ中心の声掛けで良いでしょう。

テニスのフォームは、メニューがしっかりしている限り、オレンジ・グリーン・イエローと進むうちに自然に整っていきます。この時期に覚えるべきは、「打つことが楽しい」という感覚。
それを崩さない限り、後から形はいくらでも整えられます。

環境・コーチ選びは重要

レッドボール期のコーチ選びは、技術より人柄が重要です。
この段階で求められるのは正確に教えられるコーチではなく、子どもを夢中にさせられるコーチです。

テンション高めに盛り上げてくれる、ちょっとしたミスも笑って受け止めてくれる、
そんな場の空気を作るタイプの指導者が理想です。

この点、子供にあったコーチを見つけるため、振替が柔軟で、色々なクラス、コーチとテニスができるスクールがおすすめです。クラスが少ない場合は選択肢もなく、他はどうかという比較ができません。

仮に3~4名のコーチのレッスンを受けたら、その中で合う合わないが明確にわかります。
最初から1名だと、そのコーチがその時点での最良となりますので気づくこともなく時が過ぎていきます。

最初は複数のコーチと接して、子供が自分で決めるとなお良いでしょう。

インドアスクールもおすすめ

レッドボールの時期は、練習のリズムを作ることがとても大事です。
インドアカーペットコートは公式戦とは合わないので少数派ですが、レッドボールの場合はまだそこまでこだわる必要はなく、天候に左右されないインドアスクールもおすすめです。

猛暑、極寒、雨、雪、台風など、アウトドアコートだと中止が続きがちで、結構なストレスです。

室内コートなら、常に一定の環境で練習でき、ラインもくっきり見えるので集中力が保ちやすいです。
見学しやすい環境も整備されていることが多く、保護者も楽です。

今の小学生上位の子も、選手クラスに移籍するのでわかりにくいですが、最初はインドアという子が多いですよ。
スポ人などで一緒に最初は楽しくやっていました。つい数年前ですけどね。

友達ができれば、テニスがもっと好きになる

テニスを続けるうえでの“隠れたカギ”が、お友達の存在です。

同じクラスで一緒に笑える友達がいれば、レッスン自体が遊びの時間に変わります。
逆に、周囲が知らない子ばかりだと、緊張や遠慮で楽しめないこともあります。

親としてできるのは、「今日は○○ちゃんも来るかな?」など、コミュニケーションのきっかけを作ること。
スクールで挨拶をきっかけに親同士で子供をつなげてあげるのもおすすめです。

友達と一緒に続けられる環境があると、子供のモチベーションは明らかに変わります。
この目的も遊びの延長で、終わった後に公園で遊んだり、一緒に商業施設へ行ったり、、
理由はテニスでなくても良いです。

小学生におけるテニス友達の輪は試合に出るようになってもずっと続きます。

外部試合に出るようになったらお友達を作ろう | テニジュ

公園でもできる!レッドボールが上達する練習メニュー

レッドボールの特徴は柔らかく、スペースも取らない点。
それゆえ、練習したいとなった場合に、必ずしもテニスコートである必要はありません。

ボール使用がOKな公園が近くにあれば、家庭でも気軽にテニスごっこができます。
柔らかいレッドボールなら安全性も高く、コートに行かずとも感覚を育てることが可能です。

練習名内容ねらい
ラリーごっこ5mくらい離れて軽く打ち合う打点とタイミングの感覚を養う
的当てチャレンジペットボトルやコーンを並べて狙う狙う楽しさで集中力アップ
バウンドキャッチ1バウンドでボールをキャッチする距離感と反応スピードを育てる
ラケットリレーラケットにボールを乗せて歩く・走るバランス感覚と手の感覚をつかむ
ミニサーブ合戦壁やフェンスに当てるサーブごっこ打つ感覚と力の調整を覚える

こうした遊びは、子どもにとって練習という感覚はありません。

通常は上達するために練習場所や練習機会を確保する必要がありますが、レッドボールはこの制約が薄い点が特徴です。遊びとして、無理なく自然にラケットやボールに慣れていくようにしましょう。

するとどうなるかというと、スクールのクラスですぐに上位に立ちます。
上位に立つと、クラス内の試合でも勝つ事が増え、より楽しくなります。

先ほど勝ち負けは気にしないと話しましたが、それは負けた時の事。
勝ったらそりゃ楽しいです。

このように、レッドボールの上達のキーは「遊びの延長」にあります。

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