選抜、全日本ジュニア、全小は小学校世代の三大大会とも呼ばれ、関東圏のU12の選手たちはまず都県の予選を突破し、関東大会へ進出することを一次目標として頑張っています。
今年2026年の全小はやや形式が変わりそうですが、関東大会に参加する選手64名は、うち40名はランキング順、24名は都県に割り当てられた固定枠として選出される点はかつてお話ししました。
(2026年)第44回 第一生命全国小学生テニス選手権大会:会場・概要に大きな変更あり | テニジュ
U12関東選抜ジュニアテニス:2025年の有利な都道府県は?(東京、千葉、神奈川、埼玉、茨城、群馬、栃木、山梨) | テニジュ
今回はこの24名の内訳、各都県3名×8に注目します。
実際に参加する側に立つと、誰もが人数が少ない県が有利であることに気づきます。
この点、差が顕著なU12女子を対象に、全日本ジュニアの都県予選で比較してみましょう。
| 2026年 | エントリー数 | ランキング枠 | 固定枠 | 通過率 |
|---|---|---|---|---|
| 東京 | 85 | 11 | 3 | 16.5% |
| 神奈川 | 49 | 5 | 3 | 16.3% |
| 山梨 | 10 | 2 | 3 | 50% |
面白いことに、東京都と神奈川はエントリー数が違うものの、通過率自体は変わりません。
これは、強い選手の割合が多いことを示すと同時に、一定のエントリー数が集まると固定枠の3名の効果が薄れることを示唆します。仮にエントリー数がこの10倍あれば、3名の枠程度はほぼ影響しませんよね。
逆にエントリー数が極端に少ないと、1票ならぬ1名の重みが増してきます。
10名しかエントリーしていなくても、3名は枠が確保されています。しかも、ポイントを集める強い選手もいるので、合計5名も進出できます。そして関東に進出さえすればポイントを集めやすいため、安定的にランキング上位を少数ながら輩出しやすくなります。
このように、各都道府県の参加を意図した3名の固定枠は、一定以上のエントリーが当然にあることを前提に成り立つ制度で、子供の人数が減少している局面では抜け道だらけとなります。実際は嫌がられますが、直前に移籍すれば簡単に関東の道が開けてしまうこととなります。
これは3名の固定枠の限界を示しているとも言えます。
山梨で2017年のデータを見ると、エントリー数は22名いました。ランキング枠が同等だとすると、この時点で通過率は32%。この段階ではまだ3名に1人の通過率でしたが、わずか9年で半減しました。そして、今の0~2歳の人口と山梨の将来の人口推移も減少見通しから推測するに子供の減少は続きますので、あと10年で半減する可能性も十分あるでしょう。
小学生の人口減少と、テニス人気拡大を阻む壁5点 | テニジュ
仮にエントリー数が5名だったら、固定枠3枠で半数以上、更に強い方が一人でもいればほぼ通過できる計算になります。
どの程度かはわかりませんが、少なくとも近い将来エントリー数は減っていくと思われ、関東進出に関する都県の一名の格差による難易度差はより広がりそうです。また、正常な競争が成り立たなくなる事態が見え隠れするので、やはり運営の皆様もどこかで手を打たれるんじゃないかなと思います。
枠を2枠、1枠にするだけでもだいぶ変わりますが、実際に改正すると得する子と損する子が生じますのでこのぐらいに留めておきます。。


コメント