幼児期に子どもがデニスを始める場合、きっかけは親であることが多いと思います。
最初に気になるのが、何歳から始められるのか、いつ頃から始めるのが良いかという点ですね。
結論から言うと、テニスは3〜4歳ごろから始めること自体は可能です。ただし、この時期のテニスは、いきなりフォームを覚えたり、試合を目指したりするものではなく、ラケットやボールに慣れる運動遊びに近いものと考えたほうが自然です。
特に幼児期から小学校低学年までは、早く専門的に取り組ませることよりも、「テニスって楽しい」「またやりたい」と思える経験を積むことが大切です。スポンジボールで親子遊びをしたり、公園で軽く打ってみたり、インドアスクールで天候に左右されずに通ったりしながら、無理なくテニスに親しんでいく流れが理想的と考えます。
テニスは何歳から始められる?
テニススクールによっては、3歳や4歳から受け入れているキッズクラスがあります。
ただし、3〜4歳の段階では、きれいなフォームで打つことやラリーを続けることを目的にしすぎないほうがよいです。ボールを追いかける、ラケットに当てる、コーチの合図で動く、親や友だちと一緒に楽しむ。そうした経験を通じて、テニスに対する良いイメージを作っていく時期です。
5〜6歳になると、コーチの話を聞く、順番を待つ、簡単なルールを理解する、といったことが少しずつできるようになります。このあたりから、レッドボールやスポンジボールを使って、テニスらしい動きに入っていきやすくなります。小学校低学年になると、ラリーや簡単なゲーム形式にも取り組みやすくなり、本人が楽しめていれば、スクール通いとしても安定しやすい時期です。このあたりも、勝敗は気にしないことが肝要です。
この後、小学生から始めても決して遅くありません。低学年から中学年にかけては、走る、止まる、方向転換する、バランスを取る、タイミングを合わせるといった運動能力が伸びやすい時期です。幼児期からテニスだけをしていなかったとしても、水泳、体操、サッカー、野球、ダンス、かけっこ教室などで幅広く体を動かしてきた場合は、後からテニスにもつながります。
年齢別の成長モデル
| 年齢の目安 | テニスとの関わり方 | 成長のイメージ | 親が意識したいこと |
|---|---|---|---|
| 3〜4歳 | 親子遊び、キッズクラス、スポンジボール遊び | ボールを追う、ラケットに当てる、体を動かすことを楽しむ | 技術よりも「楽しい」「またやりたい」を優先する |
| 5〜6歳 | 幼児クラス、レッドボール導入、簡単なラケット遊び | コーチの話を聞く、順番を待つ、打つ感覚を覚える | フォームを細かく直しすぎず、成功体験を増やす |
| 7〜8歳 | 小学校低学年クラス、レッド〜オレンジボール | 短いラリー、簡単なゲーム、ルール理解が始まる | 他の子と比べず、継続しやすい環境を選ぶ |
| 9〜10歳 | オレンジ〜グリーンボール、試合導入 | 相手コートに返す、コースを考える、試合経験を積む | 勝ち負けだけでなく、挑戦する姿勢を大切にする |
| 11〜12歳 | グリーン〜イエローボール、本格練習への移行 | 技術、体力、戦術の土台を作る | 本人の意欲と練習量のバランスを見る |
| 中学生以降 | 部活、スクール、試合出場など目的別に選択 | 趣味としても競技としても継続しやすい | 遅く始めても伸びる余地があると考える |
幼児期はスポンジボールから始めるのもおすすめ
3〜5歳くらいの子どもがテニスに触れるなら、スポンジボールはとても使いやすい道具です。通常の硬式ボールよりも柔らかく、スピードも出にくいため、ボールが当たる怖さが少なくなります。まだラケット操作に慣れていない子でも、スポンジボールなら「当たった」「返せた」という感覚を得やすいです。
特に幼児期は、ボールが速すぎると、打つ前に怖がってしまったり、逃げる動きになってしまったりすることがあります。その点、スポンジボールは飛び方が穏やかなので、ボールをよく見る、ラケットに当てる、相手のほうへ返すといった基本的な感覚を遊びの中で身につけやすいです。
また、スポンジボールの良さは、スクールだけでなく公園や広場でも遊びやすい点です。もちろん周囲への配慮は必要ですが、通常の硬式ボールに比べると飛びすぎにくく、当たっても痛みにくいため、親子で軽く遊ぶ入口として使いやすいです。テニスコートを予約しなくても、休日に数分だけ打ってみる、親が手で投げたボールをラケットで当てる、ワンバウンドで返してみるだけでも、子どもにとっては十分なテニス体験になります。
ただし、スポンジボールだけで長く続ければよいというわけではありません。ある程度ラケットに当てられるようになり、ボールへの怖さがなくなってきたら、レッドボールへ移行していくと、実際のテニスに近い感覚を少しずつ身につけやすくなります。スポンジボールは「テニスを好きになる入口」として考えるのがちょうどよいと思います。
年齢別のボール選び
| 年齢の目安 | ボールの種類 | 特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| 3〜5歳 | スポンジボール | 柔らかく、スピードが遅く、当たっても痛みにくい | 親子遊び、公園遊び、ラケットに当てる練習 |
| 5〜8歳 | レッドボール | 通常球より大きく遅く、弾みも抑えられている | ミニコートでのラリー、簡単なゲーム |
| 7〜10歳 | オレンジボール | レッドより少し速く、通常球より扱いやすい | 少し広いコートでのラリー、試合導入 |
| 9〜11歳 | グリーンボール | 通常球に近いが、まだ弾みが抑えられている | イエローボールへの移行準備 |
| 11歳以降 | イエローボール | 一般的な硬式テニスボール | 通常コートでの本格的な練習・試合 |
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年齢別のラケット選び
| 年齢の目安 | 身長の目安 | ラケットサイズの目安 | 選び方のポイント |
|---|---|---|---|
| 3〜4歳 | 95〜105cm前後 | 19インチ前後 | 軽くて短いものを選び、振りやすさを優先する |
| 4〜5歳 | 100〜110cm前後 | 21インチ前後 | ラケットを引きずらずに持てる長さが目安 |
| 5〜7歳 | 110〜120cm前後 | 23インチ前後 | レッドボール練習に使いやすく、操作性を重視する |
| 7〜9歳 | 120〜135cm前後 | 25インチ前後 | オレンジボールや低学年クラスで使いやすい |
| 9〜11歳 | 135〜145cm前後 | 26インチ前後 | グリーンボールから通常球への移行期に使いやすい |
| 11歳以降 | 145cm以上 | 26〜27インチ | 体格や筋力に合わせて大人用への移行を考える |
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小学校低学年までは、いろいろなスポーツを経験しよう
テニスを早く始めるメリットはありますが、小学校低学年くらいまでは、ひとつの競技だけに絞りすぎず、いろいろな運動や習い事を経験する考え方も大切です。水泳、体操、サッカー、野球、ダンス、かけっこ教室などは、それぞれ体の使い方が違います。走る、跳ぶ、投げる、泳ぐ、バランスを取る、リズムに合わせて動くといった経験は、テニスの動きにもつながっていきます。
テニスはラケットでボールを打つスポーツですが、実際には足の運び、体のバランス、反応の速さ、空間認知、タイミングの取り方がとても重要です。低学年のうちに幅広い動きを経験しておくと、後からテニスに本格的に取り組むときに、体の使い方を覚えやすくなることがあります。
また、いろいろな習い事をすることで、子ども自身が「何が好きか」「どんな環境なら続けられるか」を知るきっかけにもなります。親が最初からテニス一本に決めるより、いくつかの経験を通じて、子どもが自然にテニスを好きになっていく形のほうが、長く続きやすい場合もあります。
もちろん、テニスが大好きで毎週楽しみにしている子なら、低学年からテニス中心に取り組むのも良いと思います。ただし、その場合でも、遊びの中で走る、投げる、登る、跳ぶといった動きを取り入れたり、学校や公園でいろいろな運動を経験したりすることは大切です。早く専門化することだけが正解ではなく、子どもの成長段階に合わせて、幅広い運動経験を積ませてあげる視点も持っておきたいところです。
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「好き」という気持ちを強くするには、親が一緒に楽しむことが大切
子どもがテニスを好きになるかどうかは、最初の技術習得だけで決まるわけではありません。むしろ幼児期や小学校低学年のうちは、「楽しかった」「またやりたい」「自分にもできた」という感覚をどれだけ積み重ねられるかが大切です。
そのためには、親が一緒に遊びながら、子どもが主役になれる場面を作ってあげることも有効です。たとえば、子どもが打ったスポンジボールを親がわざと大げさに取り損ねて、「やられた〜」「今のは強かった!」と反応してあげるだけでも、子どもにとっては大きな成功体験になります。
ここで大事なのは、親が本気で勝ちにいかないことです。大人が正確に返し続けたり、毎回アドバイスを入れたりすると、子どもは「遊んでいる」というより「評価されている」と感じやすくなります。最初の段階では、勝ち負けの正確さよりも、子どもが「自分のボールで相手を動かせた」「親に勝てた」と感じられることを優先したいところです。
特にスポンジボールを使った公園遊びでは、親が少し演技をするくらいでちょうどよいと思います。打てたら褒める、届かないところに来たら「うわ、取れない!」と悔しがる、ラリーが続いたら一緒に喜ぶ。こうしたやり取りがあると、子どもにとってテニスは「練習」ではなく「親と楽しく遊べる時間」になります。
もちろん、ずっと親が負け続ければよいという意味ではありません。子どもが慣れてきたら、少しずつ返す回数を増やしたり、「3回続いたら勝ち」「的に当たったら1点」など、遊びのルールを加えていくとよいです。大切なのは、親が勝つことではなく、子どもが成功を感じながら自然に夢中になれる形を作ることです。
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最初のスクール選びはインドアも有力
子どもが初めてテニススクールに通う場合、インドアスクールを選ぶのも有力な選択肢です。特に幼児期や小学校低学年のうちは、技術を細かく覚える前に、「楽しく通えるか」「嫌がらずに続けられるか」がとても大切になります。その意味では、暑さ、寒さ、雨、風といった外部環境の影響を受けにくいインドア環境は、最初の入口として相性が良いと思います。
屋外コートの場合、夏は暑さで集中力が続かなかったり、冬は寒さで体が動きにくかったり、雨でレッスンが中止になったりすることがあります。もちろん屋外には屋外の良さがありますが、まだテニスを始めたばかりの子にとっては、そうした環境要因が「今日は行きたくない」「テニスは大変」という印象につながることもあります。
その点、インドアスクールであれば、天候による中止が少なく、年間を通じて比較的安定した環境でレッスンを受けやすいです。親にとっても、雨天中止の振替調整や、真夏・真冬の見学負担が少ないのは大きなメリットです。子どもがテニスを好きになる前の段階では、こうした通いやすさやストレスの少なさも、継続するうえで意外と重要です。
また、インドアはボールが風に流されにくく、子どもが打った感覚をつかみやすい面もあります。特に最初のうちは、うまく打てない理由が自分の技術なのか、風や暑さなどの影響なのか分かりにくいものです。できるだけ安定した環境で始めることで、「ラケットに当たった」「相手に返せた」という成功体験を積みやすくなります。
ただし、インドアならどこでも良いというわけではありません。コーチが幼児や低学年の扱いに慣れているか、スポンジボールやレッドボールなど年齢に合ったボールを使っているか、クラスの雰囲気が明るいか、子どもが待ち時間ばかりになっていないかは確認しておきたいところです。インドアという環境の良さに加えて、子どもが「また行きたい」と思えるレッスン内容かどうかを見ることが大切です。
最初のスクール選びで見たいポイント
最初のスクール選びでは、上達の早さだけでなく、子どもが安心して通える雰囲気かどうかを見ておきたいところです。特に幼児や低学年の場合、コーチが子どもの扱いに慣れているか、できない子にも前向きな声かけをしているか、待ち時間が長すぎないかは重要です。
また、年齢に合ったボールやコートを使っているかも見ておきたいポイントです。小さな子にいきなり通常の黄色いボールを使わせると、ボールが速すぎたり、弾みすぎたりして、うまく打てない原因になります。スポンジボール、レッドボール、オレンジボール、グリーンボールといった段階を踏めるスクールのほうが、子どもは無理なく上達しやすいです。
最初から厳しすぎる環境に入れると、合う子には良い刺激になりますが、まだテニスに慣れていない子には負担になることもあります。反対に、遊びだけで終わってしまうスクールでは、ある程度続けた後に物足りなくなる場合もあります。最初は楽しく通えることを重視しつつ、慣れてきたらステップアップできるクラスがあるかも確認しておくと安心です。
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競技として考えるなら何歳からがよい?
将来的にジュニア大会や選手コースを目指したい場合は、6〜8歳ごろからテニスに触れておくと、レッドボールやオレンジボールの段階を経験しながら、無理なくステップアップしやすいです。ただし、これも絶対ではありません。9歳や10歳から始めて試合に出るようになる子もいますし、運動能力や本人の意欲によっては、後から大きく伸びることもあります。
大事なのは、年齢だけで判断しないことです。早く始めても、週1回楽しく通う子もいれば、少し遅く始めても週2回、週3回と練習量を増やして一気に伸びる子もいます。競技として考えるなら、「何歳から始めたか」だけでなく、「どのくらい継続できるか」「本人が試合に出たいと思えるか」「親が長く支えられる環境があるか」のほうが重要になります。
また、低学年のうちはテニスだけに絞りすぎず、いろいろな運動経験を積むことも大切です。テニスに必要なフットワーク、反応、バランス、体の切り返しは、他のスポーツや遊びの中でも育ちます。早く始めることにはメリットがありますが、早く絞り込むことだけが正解ではないという視点も持っておきたいところです。
親が焦らないことが一番大切
子どもの習い事では、どうしても周りの子と比べてしまう場面があります。同じ時期に始めた子が先にラリーできるようになったり、試合に出始めたりすると、「うちの子は遅いのでは」と感じることもあると思います。ただ、テニスの伸び方は子どもによってかなり違います。最初から器用に打てる子もいれば、時間をかけて少しずつ安定してくる子もいます。
特に低年齢のうちは、技術よりも「テニスを嫌いにならないこと」が大切です。親が毎回アドバイスをしすぎたり、レッスン後に反省会のようになったりすると、子どもにとってテニスが楽しい時間ではなくなってしまうことがあります。もちろん応援やサポートは必要ですが、最初のうちは「楽しかった?」「今日は何ができた?」くらいの声かけで十分です。
テニスを好きになれば、子どもは自然に「もっと打ちたい」「もっと上手くなりたい」と思うようになります。その気持ちが出てきたときに、練習量を増やしたり、試合に挑戦したり、道具を整えたりしていけばよいと思います。


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