今回は、前記事「①レッドボール上達のコツ①」の続きです。
①では導入期として、子供がテニスが楽しいと思う気持ちを重視した内容でした。
レッドボール上達のコツ①:遊びの延長で楽しむテニス練習メニュー | テニジュ
今回は、打てるようになり、ラリーも少し続くようになって、もっと上手くなりたい!という子供が芽生えてきた状況を想定し、具体的な練習メニューにフォーカスします。対象は幼児〜小学生のレッドボール後半〜オレンジ前半に差し掛かる年齢でしょうか。
子供への声掛け継続
レッドボールの練習を続けていると、なかなかできないこともあり、結果を意識しがちです。
ここで大切なのは、他の子と比べず前回との比較でできるようになった点を褒めると良いです。
- 先週は5回だったラリーが、今日は8回続いた → 「伸びたね!」
- 的当てで成功 → 「工夫できたね!」
などなど。
変化に気づき、一緒に喜ぶと、自己肯定感の醸成、やればできる感覚、自信に繋がります。
これが継続の原動力=上達の燃料となります。
何も上達を感じられなかったら?
それでも言い方ひとつで変わります。
上記5回だったラリーが、今日も5回だった 場合でも、 「球(or動き)が速くなったね!」
など、褒めるところはどこにでもあります。1時間弱のスクールをじっと見ていれば、褒めるところがない子はいないはずです。
打感を身につける:リズムとスイングの感覚
①リズム練習(テンポを体で覚える)
声に出して「トン・トン・パン!」。ボールの落下→バウンド→ヒットのテンポを言葉で刻みます。
幼児期ほどリズム遊びの延長にすると自然に入れます。
② 的当て・コーン狙い(狙う楽しさで安定化)
「当たった!」の快感は最強の動機づけで、よくスクールの練習でも取り入れられます。
同じ的を連続で狙うことで、面の入り方とスイング軌道が安定していきます。
③ 気持ちいいスイングを目標に(形より感覚)
「当てよう」より「振り抜く」。
小さな体ではパワーよりスピード感と軽さ。軽く・速く・気持ちよく振る感覚が、のちのフォームの土台になります。
つなぐ喜びを体感する:ラリーで距離感と予測力を育てる
ラリーが継続するようになると、成長を実感しやすく、毎回のゲームも楽しくなるのでモチベーションアップに繋がりやすいです。
まずは短く、 3回程度のラリーからスタート(短い目標で成功体験)。
続けること自体をゲーム化すると、ボールの軌道や相手の返球の予測力が自然に伸びます。
この際、 レッドボールはボールを凝視しすぎるのではなく、相手・テンポ・コート全体も視界に入れる声かけをすると良いでしょう。
続くようになってきたら、ゲーム感覚を持ち込むのも良いでしょう。「10回続いたら勝ち!」「ラリーの合計回数が多い方がジュースゲット!」などなど。
勝敗は遊びの延長に。集中が切れにくく、挑戦が自然とポジティブになります。
スクール外でもできる!簡単レッドボール練習メニュー
| 練習名 | 内容 | ねらい |
|---|---|---|
| ラリーごっこ(約5m) | 軽く打ち合い、まずは3回→5回→8回と増やす | 打点・タイミング・成功体験 |
| 的当てチャレンジ | ペットボトル/コーンを同一点で連続ヒット | 狙いの再現性・面の安定 |
| バウンドキャッチ | 1バウンドでキャッチ→次はノーバウンドなど変化 | 距離感・反応スピード |
| ラケットリレー | ラケットにボールを乗せて歩く/小走り | バランス・手の感覚慣れ |
| ミニサーブごっこ | 壁やフェンスに軽く当てる“上から”投げ打ち | サーブ動作導入・力加減 |
室内でもできる練習メニュー(幼児・小学生OK)
雨や猛暑・寒波の日でも、少し広いリビングや廊下があればレッドボールの感覚は育てられます。スポンジボールやレッドボールは軽く、家具への負担も少なめで室内練習に向いています。
| 練習名 | 内容 | ねらい |
|---|---|---|
| ポンポンチャレンジ | ラケットでボールを落とさずポンポン。慣れたら表裏を交互にひっくり返して継続 | 手首の使い方・面感覚・リズム |
| リズムキャッチ | 1バウンド→キャッチ→ノーバウンド→キャッチ…とテンポ変化 | タイミング・判断力 |
| 反応タッチ | 親が転がすボールをラケット面でタッチ(左右にランダム) | 予測・反応スピード |
| ミニ壁当て | 壁やドアにタオルを貼り、その範囲を軽くヒット | コントロール・面安定 |
| ステップ&ポンポン | 足踏み(1・2・1・2)しながらポンポン継続 | バランス・フットワークのリズム |
親子で盛り上がる工夫:回数や秒数でチャレンジ、タイマーで測る、BGMに合わせて実施…など。
「できた・できない」で終わらず、一緒に笑って終えるのが上達ショートカットです。
室内器具を活用してどこでも練習
カラーボール、とりわけレッドボールやオレンジボール期は、家庭向けの室内練習器具を使いやすい時期です。
狭いスペースでもラリー感覚が維持できます。継続のポイントは親が強制しないこと。子供が自発的にやるようになれば良いですね。
自発的にやるにはどうしたら良いか?
一度お友達と一緒にいる現場に持って行って、みんなでやってみると良いでしょう。
そこで好評であれば、家であれば独り占めということになります。練習の動機にもつながりやすいです。
器具ならではのメリットは、時間制限もなく、追加コストもかからず、移動時間も不要なこと。
幼児・小学生に最適です。
レッドボールで「スクールクラスで一番上手」、「子供が興味を示した」「オレンジボールクラスに移行」あたりのタイミングになったら、試合も検討されると良いでしょう。


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