多くのジュニアがどこかで迷う、チーム移籍問題。
まず結論から申し上げると、多くのジュニアが小学生の間でチームを移籍しています。
この移籍は大きく、下記のケースが挙げられます。
①通常のジュニアテニススクールで腕を上げて、選手クラスのあるスクールに移籍するケース
②もともと選手クラスに所属していて、他のスクールに移籍ケース
①のようなケースでは、同じスクールに選手クラスがあるかどうかによってまた変わってきます。
選手クラスがあるスクールではそこに早期に上がれるか、また上がりたいかという問題があり、いずれにせよ、このタイミングでは他のスクールへの移籍は比較的容易です。
初めて通ったスクールであれば親子ともに愛着もあるでしょう。ネックはその程度で、ジュニアクラスの場合はコーチが選手としてはまだ見ていないことも多いです。このため、余程目立った存在でない限り、多くのコーチはポジティブな見方をしてくれます。また、辞める所作を見せた際に選手クラスの話を出すスクールもあり、これはあるあるです。
一方でセンシティブなのは、もともと選手クラスに所属していて、そこで何らかの問題を親や選手自身が感じて、他へ移籍する場合。これもよくある話で、実際、移籍した方が望ましいこともあります。最初に選択したチームが最善かどうかはわかりませんので。
この理由としては色々あります。
・時間の経過とともに環境が変わり、時間帯が合わなくなる
・結果が出ず、結果を出すチームが華々しく見える。
・指導方針、考え方などコーチ(スクール)と合わない。
・チームの友人との関係悪化。
このうち、環境の変化を理由とする移籍は楽です。
転居やスクールの時間など。学校が遅くなり、スクールの練習時間と合わなくなってしまった場合も合理的です。
しかし、何かしらの不満がある場合は、センシティブです。
コーチも人間です。何か不満があったとして、それを理由に移籍したとしても、そのコーチが受け止めて納得するかというと別問題。ただ文句を言って移籍した場合は、コーチやスクールの解釈は人それぞれです。
コーチ達はそれぞれテニスの長い経歴があり、実に深いネットワークで結ばれています。選手クラスで所属していれば、過去にそこにいたことが第三者にも知れ渡ることとなります。その話題になった際に、自分の知らない所で悪い印象で語られることは望ましくないです。
このため、個人的には、移籍元と移籍後のチームはお互い知人がいると想定して、お互い失礼がないように、最大限の配慮をもってチーム移籍を検討した方がよいでしょう。
数年続けていて、結果が出なければ環境を変えてみたいと思うのも通常の思考ですが、これもストレートに伝えるのが良いか、、というとよくよく塾考いただきたいところです。
小学生でも、強くなればなるほど移籍は目立ちますし、5~6年生で小学生の看板のような存在になっていれば移籍難易度は上がります。ジュニアランキングはチーム名とともに開示されるので、どこどこの○○さん、という認識をされ、知らない人まで含め、周囲に覚えられていきます。U12の4Cなどでシードになる頃以降は、他チームの体験どころか、単発の外部練習含め、接触するのも気を遣います。
目安として、小学5年生ごろには、このチームで何の迷いもない!状態に持っていくのが理想です。
この迷いは本当に勿体ないので、U10あたりまでに見極めて、将来を見据えて判断して頂ければと思います。
あと気を付けていただきたいのは、複数回の移籍。転職でも複数回より初めての方が高く評価されがちですが、コロコロ変わるのは親子ともに苦しいです。このため、どのフェイズにおいても、選手チームの移籍は、移籍先の事情をよく調べてからにしましょう。
結果が出ないことをコーチの指導や練習内容のせいにされることは多く、実際それが理由であったりすることもありますが、移籍後チームも50歩100歩だったりすることはよくあり、最悪環境が悪化したら目も当てられません
何らかの方法で、気になるチームの情報を入手、できれば見学して、練習構成、指導内容は把握したいところです。
最後に、大事にしたい子供の気持ち。親が合理的に考えて移籍した方が良いと考えても、子供がそう思わない場合は多々あります。当然です。こればかりはしょうがないので、嫌がる場合は納得できるまでよくよく話しましょう。
納得できない場合は、余程の理由がない限りは身長に判断した方が賢明です。
一度しかない子供の選手生活ですから、子供の気持ちを尊重しつつ、慎重かつ綿密に計画を練って参りましょう。
コメント